今年もよろしくお願いします

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『SF奇書天外』と奇書 - La Porte Rouge

 

遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。皆さまにとっても、良い一年になりますように。

いつも通りの年末年始を過ごしていた。初詣で、3年連続「凶」だったから、おみくじ引くのをやめても良いのではないかと思いつつ惰性で引いたら「吉」だった。「中吉」や「小吉」より「吉」の方が良いなんて知らなかった。聞いたのかもしれないけれど、何年も「凶」が続いたし忘れていた。

去年は『マチルダ 禁断の恋』を楽しみにしていたのに見逃した。気付くと朝の8時半だったか早朝に1回しか上映していなくて、しかたなく早起きしようとしたら、ぼけてたのかアラームを1時間合わせ間違えていて、起きたら無理な時刻だった。

結局、最後に見に行ったのは『バルバラ セーヌの黒いバラ』Barbara(マチュー・アマルリック Mathieu Amalric)になるのか。このバルバラのことを名前くらいしか知らず、曲も聴いたことがなかったけれど、映画は良かった。好き。マチューといえば、『さすらいの女神たち』Tournée も Netflixで見た。ずっと見たかったもの。車に乗っていると(と言っても誰かの運転で乗せてもらうばかり)、その一緒にいる相手や状況によっては、どこにもたどり着かないで、このままずっと続いて欲しいという気分になったものだけれど、そんな映画だった。

ゆれる人魚』を劇場で見られたのは嬉しかったし、Netflixに登録したおかげで、書いている余裕が無いくらい結構見逃していた映画などが見られた。フランス語の勉強もしたりで、なかなか本を読む時間が無くなってしまっていたから、今年はもう少し本を読みたい。

 

新年早々、去年の振り返りになってしまった。今年も面白いものやすごいものに会いたい。

『Beyond Words』

『Pomiędzy Słowami』英 Beyond Words(Urszula Antoniak)、DVDで2回目。

下のtrailerの通りのストーリー。

Jakub Gierszał演じる主人公は、ドイツで弁護士をしている。ポーランド生まれだが、そこでの知人との付き合いは切れていて、日々ドイツ語の発音の練習をしてドイツ人のように暮らしている。アフリカの詩人の難民のケースを依頼されるものの、それを拒む。長い間連絡も無かった死んだとすら思っていた父が突然やって来る。息子は広くきれいに片付いた部屋に住んでシャツにアイロンをかけてTシャツも四角く新品のように畳む、さらに勉強も欠かさないような人なのに、元パンクでミュージシャンになりたかったという父は髭や髪などの見た目からして対照的。その父と過ごし、アフリカの詩人のこともあって、主人公のアイデンティティが危うくなっていく。重たくて不思議で美しくて曖昧で、うまく説明できない映画。

この主人公みたいな人、いるよなあ。そして自分の身近なところでは日本には近隣の国の事を下に見たりその国々やその国々の人々を嫌悪して躊躇いもなくそれを表明しちゃう人がいることが思い出され、日本における難民や外国人に対する問題が思い出されて辛くなってきて、初めて見てからもう1度見るまでに時間がかかってしまった。

Jakubは、確か子どもの頃にドイツに住んでいたとどこかで読んだ気がするけれど、ポーランド語もドイツ語も出来て英語でも話せるし、すごいな。彼とアンジェイ・ヒラの演技が良かった。ぎこちなさ、緊張感で、見ているだけでぐったりする。主人公の上司で友人役のChristian Löberも良い。


Pomiędzy słowami/Beyond Words/ English trailer

クリスマスの夢

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『SF奇書天外』と奇書 - La Porte Rouge

 

仕事関係でなかなか落ち着かず、年末の雑務などもあって、楽しみにしていた『1983』もまだ2話目までしか見ていないし、映画もなかなか見に行けていない。3連休も普通に仕事していた。今年見た映画で書いていない分のリストくらいはあげておこうかと思いつつ、それもどうなるか。

 

見た夢。

知人の家に行くと、大きなホテルだった。家業がそうだとは知らなかった(実際は違うし)。泊って、翌朝ふらふらと歩きまわっていると、フロアの一角のカフェで、その知人がクリスマス柄の野暮ったいセーターを着て給仕をしていた。かわいい人は何を着てもかわいくて、あまりのかわいらしさに、あたしは、とびかかって抱きついていた。

Gaby Baby Doll ほか

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『SF奇書天外』と奇書 - La Porte Rouge

 

 

『Gaby Baby Doll』(Sophie Letourneur)

Benjamin Biolayが出演しているのでずっと気になっていたものの、フランス語のみではまだあまり理解できないだろうからなかなか手を出せずにいた。MUBIで英語字幕付きで見られる事を知って(もう期間が過ぎてしまって、今は見られないと思う)、1週間のトライアルに登録して見た。ちょっとすごい。かなり好き。DVDを買って、また見たい。Gaby役のLolita Chammahは、イザベル・ユペールの娘だとか。全然知らなかった。

Gabyは、夜に一人で寝られなくて、誰かが近くにいないとだめ。夜中のトイレも人に付いてきてもらわないといけない。それを克服するために、隣の家までかなり歩かなくてはならないような、自然の中にぽつんとある家に滞在するのだけれど、恋人にも出て行かれて、一人になってしまう。夜になると毎晩近くの(と言っても、けっこう歩く)店から一人ずつ連れて帰るものの、それも尽きて、Benjaminの住む小さな小屋に転がり込む。

お伽噺みたいだなと思っていたら、本当に最後までお伽噺だった。顔を覆う髭を剃ったら美男って、眼鏡を取ったら美少女みたいな感じか。だって、バンジャマンだもの。最後の歌まで来ると、もう倒れそう。どんなに素敵な建物や環境でも、一人で住むのは無理だと常々思っているし、なんだか色々とあまり他人のように思えない主人公。


Gaby, Baby Doll de Sophie Letourneur - Bande-annonce

 

同じ監督の『Les Coquillettes』と『La Vie au Ranch』(Chicks)も見た。

『Les Coquillettes』は、ルイ・ガレルが出演しているというから見たら、ほんのちらっとだけ。監督がSophieという本人(?)役で出演。友人と3人でロカルノ映画祭に行き、パーティでそれぞれがひたすら男性を追う。Caroleがかっこいい。あたしもルイ・ガレルとの運命を感じたい!

『La Vie au Ranch』は、学生の女の子たちの日常。字幕を追うのに必死で、女の子たちの全員の区別がついていない。とにかく元気。皆のファッションが楽しい。

3作とも、トイレの使用中に戸を閉めない。自分の家の中で自分ひとりだけなら戸を開けておく人がいるのは割と聞くし、風呂も含めて、あたしもそれに近い。『Gaby Baby Doll』と『La Vie au Ranch』では、野外でしゃがんでおしっこしていて、この監督の、この生理現象に対する何かが気になる。女子がしているのを見るとぎょっとするものの、映画の中でも男優なら時々見かけるし、日常も映画の中も非対称な事に気付いた。

 

別にそんなに英語もできるわけではないとはいえ、英語の字幕付きで見られたのは大変ありがたい。MUBIって存在は知っていたけれど、そんなに色々と手を出せないし手を出さずに来た。ありがたく利用させてもらっても、やはり時間も無いからトライアルのみでキャンセルしてしまった。これから年末でもあるものね。もう既に忘年会に2回出席している。これからしなければならないことは、考えたくないな。

When I Fall In Love

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Benjamin BiolayMelvil Poupaudの「Songbook」が出たので、とりあえずSpotifyで聴いている。CDは出ないようなので、どこかからダウンロードで買う。買ったことが無いから、どこから買うべきなのか、困るわ。

 

それから「車に乗っていたらラジオで、あなたの好きな人の新しいアルバムが出たって言ってた」と教えてもらった。チェックしていなかったけれど、Michael Bubléも「love」が出ていたのね。1番目の曲が「When I Fall In Love」


Michael Bublé - When I Fall In Love [Official Music Video]

これで思い出したのが、Rick Astleyの同じ曲。彼の「Never Gonna Give You Up」とかが人気だった頃、なんとなくクラシカルなお行儀の良いお坊ちゃんみたいな感じと、声の質と歌う曲とのギャップ(あの頃はあるように感じた)が面白くて、お小遣いもらっているような頃だったからCDか何かをレンタルして聴いて、この曲が好きだった。もっとこういうスタンダードを歌えば良いのに、って思ってた。懐かしいな。


Rick Astley - When I Fall In Love

見た映画と今後のたのしみ

  • つかのまの愛人』L'Amant d'un jour(フィリップ・ガレル Philippe Garrel)
    前作に続いて、また、ルイ・ガレルがいないなんて! と思っても大丈夫。雰囲気の似た妹のエステル・ガレルが出ているから。最後の爪先立ちでキスする姿もかわいい。彼女の他の出演した作品も見たい。俳優が皆良かった。
    そういえば、Netflixで『愛の残像』(La Frontière de l'aube)、『灼熱の肌』(Un été brûlant)、『ジェラシー』(La Jalousie)を見ていた。『ジェラシー』は劇場でも見たものの、それ以外は存在すら知らなかった。『愛の残像』はものすごく沁みる。
    どの作品でも、風景、建物、インテリア、画面におさまっているもの全てが完璧に感じられるけれど、特に衣装、小道具などが良くて面白い。
    それから、ルイ・ガレルが出ていると知って『SAINT LAURENT サンローラン』(Saint Laurent)も見た。衣装は贅沢で楽しいものの、少し退屈だった。ルイ・ガレルって、フィリップ・ガレルの映画に出ている時のキャラクタも含めて好きな気がした。というより、彼の映画でルイの演じる人物が、ルイが演じていることもあってなのか魅力的過ぎるのね。

  • アンダー・ザ・シルバーレイク』Under the Silver Lake(デヴィッド・ロバート・ミッチェル David Robert Mitchell)
    遅い時間の回だったからか、観客の男性率がとても高かった。9割くらい。ある種のある世代の人たちに対して「あなたたちの好きなものを全部詰め込んでやったよ」と言われているような映画。2時間19分、長い。長く感じた。楽しくもあるけど、なんというか、あたしにはちょっと合わない。
    書き忘れたので追記しておくと、O嬢のラストにもあるような、裸にフクロウのマスクって、素直にすごくかっこいいよね。
    直前に予習に『アメリカン・スリープオーバー』The Myth of the American SleepoverをNetflixで見たけれど、こちらは良かった。好き。夜が特別だった頃を思い出させる。

 

『Matilda』が『マチルダ 禁断の恋』として日本でも公開されるのが楽しみ。『ゆれる人魚』ミハリーナ・オルシャンスカ Michalina Olszańskaが主演。キラキラ豪華な映像の大作って感じで、これは日本でも見られるのではないかと思っていた。嬉しい。

その前に彼女も出演しているドラマ『1983』がとうとうNetflixで今月末から始まる! これ、早く見たかった。


1983 | Official Trailer [HD] | Netflix

 

『Pokot』(Jakub Gierszałも出演しているし)と『Twarz』がポーランド映画祭で上映されているようなので、そちらも、そのうち見られるかなと期待している。


Pokot - zwiastun


TWARZ - oficjalny zwiastun filmu Małgorzaty Szumowskiej

BB Brunes

仕事とかなんだか色々と気分だけ追われて、11月。もう忘年会の話題も出てきて「待って、待って」と泣きそう。

BB BrunesがNew Orderの「Blue Monday」をフランス語でカヴァーしていたのを見かけた。こんなの知らなかった。Félixも歌っている。これの50分過ぎたくらいから。


Jérémy Frérot et BB Brunes dans #LeDriveRTL2 du 29 juin 2018

 

彼らのカヴァーした曲も好き。Metronomyの「Everything Goes My Way」やSantogoldの「I'm a Lady」は英語で歌っていたけれど、Supergrassの「Alright」はフランス語で。世代的にすごく馴染みがある曲だし「フランス語バージョン、かわいいなー」とよく聴いていた。でも、よく見たらフランス語訳じゃなくて、曲名からして全然違う歌詞ですごい。

Cul et Chemise


BB BRUNES - Cul & Chemise [Clip Officiel]