読んだ本

有名だしそのうち読もうととってあったもの。苦手。早く読み終えたくて仕方がなかった。若いってこんな感じか、とは思わない事もないけれど、あたしが若い頃に読んでも、たぶん好きにはなれなかったと思う。この作家の作品を読んだのはこれが初めてで、でも他の作品も合わないような気がする。

花袋も『蒲団』すら読んでいないし、良い機会と思って。結末が良いな。小学校の頃に年配の先生から聞いた話に、昔の電車は入り口に扉が無くて、通学で慌てて乗り込んだ学生が、奥の人から押し返されて片足が電車とホームの間に挟まってしまったのに、電車がそのまま発車してしまって、というのがあって、聞いているだけでも辛くて、今でも忘れられなくて、それを思い出した。

映画の方もまだ全く見ていなくて、今頃なのだけれど。英語版のペーパーバックが平積みされているのを眺めていた頃に気になっていたものの、あの時手を出さなくて良かった、と、登場人物のリストや家系図を見た時に思った。日本語でも少し躊躇しそうだった。読み始めたらなかなか止められなくて、もう仕事もすべて放っておいても良い身分なら、飲み物とカロリーメイトみたいなものを買ってずっと家に籠っていたかった。地方の、ほぼある一族しか住んでいない小さな島での事件って、金田一耕助みたい? 作品の中で圧倒的に女性の方が陰惨な目にあって、男性の受けるものがそれに対して軽く見えるのは、原題の「女を憎む男たち」を表しているのか? いろいろと忘れないうちに4まで一気に読んでしまうのが良いのかもしれないと思いつつ、既にもう少し休憩してしまった。

少女病