見た映画

『パターソン』で気に入ったアダム・ドライバーが出ているから。一人で見てももちろん良いし、誰かと一緒に見るのに良い映画。人を誘うと作品によっては「あ、(隣の人が)退屈してそう、失敗したかも」などと気になることもあるけれど、これは割と多くの人が楽しめそう。続編ができたらきっと見ちゃうし、別に何か大掛かりな事をしなくてもいいから、ただこの兄弟たちのやりとりをずっと眺めていたい。

帰ってから公式サイトを見て知ったのは、ホドロフスキーの末の息子が主人公を、長男がその父親の役を演じていたということ。父親役の方は前作からだけれど、兄弟で親子の役か。今朝ちょうど実家で流れていたラジオで、ミュージシャンでもあるアダン・ホドロフスキーのことが話題になっていたような気がする。詩人の友達と一緒に、他人の家の中を通ろうともまっすぐに歩くというシーンは、『ザ・スパイダースのゴーゴー・向う見ず作戦』を思い出させた。フランスかどこかの映画にも、そんなまっすぐ歩く映画があったそうなのだけれど、思い出せないと言われて、それ何なのか気になる。なんだかとても前向きな気分になる。

  • 『ジミー さよならのキスもしてくれない』Jimmy Reardon(ウィリアム・リチャート William Richart)

「A Night in the Life of Jimmy Reardon」なんて、タイトルだったっけ? VHSをもらったので。薄いTVになったらVHSなんて見られたものではないだろうと勝手に思っていたら、なぜか周りでVHSが現役という話をちらほら聞くし、さらにDVDよりもVHSの方が使い勝手が良いと力説している人も見かけて、いろいろ疑問だった(だって、巻き戻さないといけないじゃない)ので、良い機会だから再生してみた。字幕も最後のクレジットも読めるし、良いとはいわないけれど、DVDになっていなかったり持っていなかったりするものに関しては、まあ悪くないかなあと思った。
これの公開当時、『ビッグタウン』と同時上映で、マット・ディロンが好きなため、母(マット・ディロンはあまり好きじゃない)と一緒に行ったら、リヴァー・フェニックスリバー・フェニックス? カタカナ表記は難しいな)のファンと思われる子が大勢並んでいて、この『ジミー』の方のポスターがもらえたから、しばらく部屋に飾っていた。当時も、2本ともそんなに面白いと思わなかったような気がする。今見ると、なんというのか、主人公もこのまま大人になったら色々と気になる人なのだけれど、主人公の扱われ方が『ソニー』のジェームズ・フランコを思い出させるような、リヴァーの顔の幼さもあって、見ているのが辛くなってきた。野暮ったい壁紙の自分の部屋で寝ている場面とかは少し響くし、共感するところもある。

VHSがなんとか見られることが分かってから、昔アメリカから買ってきてもらったVHSを見てみた。劇場で見たのは昔のことだし、何度もこのテープで見ているけれど、字幕が無いし細部がよく聞き取れなかったりするものの、それでも何度見ても楽しい。好き。BB Brunesの「Coups et Blessures」を初めて見た時、パステルカラーの『ヘザース』みたい、と思ったけれど、久し振りに『ヘザース』を見てみたら、どうなんだかよく分からなくなった。

BB BRUNES - Coups et Blessures [Clip Officiel]