読んだ本

  • 『天国の南』South of Heaven(ジム・トンプスン Jim Thompson 小林宏明・訳 文遊社)
    良かった。詩も書く若い放浪者。これまでに読んだ彼の作品に、こんなかわいらしい主人公がいただろうか。その場の空気の感じられるような描写。ラストも楽しい。たぶん彼の作品の何を読んでも好きなのではないかしら。この会社から何冊も出ている分を、どんどん読んでいきたい。

 

  • 君の名前で僕を呼んで』Call Me by Your Name(アンドレ・アシマン André Aciman 高岡香・訳 マグノリアブックス)
    エリオとマルツィアとの関係など、映画とはちょっと印象が違う。ローマでの詩人たちとの一夜の場面が好き。第四部の映画で描かれなかった部分も、現実的な生々しさが響くのだけれど、ローマの一夜も後日譚もカットしたことが映画にとっては良かったし、映画の最後で二人を会わせなかったのも、脚本すごいなって思った。映画の続編って、この小説からは考えられないのだけれど、全然別の話になっていくの?

 

一仕事終えたら疲れが取れなくて、ずっとぐだっとしていた。弱いな、身体。Jakub Gierszałの『Beyond Words』(Pomiędzy słowami)をやっと見た。美しくて重たい。好き。とりあえず、もう1回見たい。

 

天国の南

天国の南

 
君の名前で僕を呼んで (マグノリアブックス)

君の名前で僕を呼んで (マグノリアブックス)