パリの異邦人とドライカレー

ごぼうがあったので、久し振りにごぼうのドライカレーを作った。これまでと同様『「ル・クルーゼ」で、つくりたい料理』(平野由希子 地球丸)にある「レンズ豆のカレー」を参考に。本当は牛ひき肉が良いけれど、スーパーマーケットに無かったので合挽肉で、セロリも無かったので省いた。今日外に出なくていいように昨夜買い物を済ませたつもりだったのに、煮始めてからカレー粉が見当たらなくて少し焦ったけれど、棚の奥から期限が1年前の未開封のS&Bの赤い缶が出てきた。それに、クミン、コリアンダー、カルダモン、ガラムマサラなど適当に足して、チャツネを入れるよう言われたので、それも入れた。これまでは、ごぼうを厚めのささがきにしていたけれど、火をいれなおす度に歯応えが失われるので、今回、二つ割りにしてから1センチ強くらいに刻んでみた。ごぼうの主張が強い野性的な味。半分くらい実家に持って行こうかと思って電話したら、母が「一昨日カレーを作ったし、今夜もカレーうどん」と言うから、今日は一歩も外へ出なかった。

「ル・クルーゼ」で、つくりたい料理

「ル・クルーゼ」で、つくりたい料理

 

 

『パリの異邦人』(鹿島茂 中央公論新社)を読んだ。映画『コレット』を見て以来、またフランスやパリへの関心が高まり中。ちょうど少し前に『マルテの手記』を読まねばと言っていたところで、『A Moveable Feast』は中断しつつもちびちびと読んでいる途中、昨夜フランコ・ゼフィレッリが亡くなったことに関連して会話に『聖なる酔っぱらいの伝説』(あたしは未読で未見)が出てきたりしていて、自分の中では色々と旬だった。オーウェルの章で、フランスでも貧乏だとパンにバターでなくマーガリンをつけるのか、と驚いたけれど、Wikipediaを見たら、マーガリンってフランスで発明されたものなの? 「酪農大国」っていうし、バターもチーズもふんだんにあってお金が無くてもバターが買えるような、そんな勝手な幻想があった。というより、特に深く考えた事もなかった。バターの方が断然美味しく幸福度が高いとはいえ、値段もあるけど冷蔵庫から出してすぐに伸ばせる操作性の良さからマーガリンを買ってしまうというのもあるよね。読みたい本が増える。読んだのは単行本の方。文庫版には9人分も追加されているのか。今、知った。

 

パリの異邦人 (中公文庫)

パリの異邦人 (中公文庫)