9月に見た映画ソノ4

  • 『酔いどれ詩人になるまえに』FACTOTUM(監督:ベント・ハーメル)を見に行った。ブコウスキーって、昔一冊読んだものはぴんとこなくて読みたいと思っていたものは買い逃して、特に興味のある作家ではなく、マット・ディロンブコウスキーと知ったときは、久々の主演を嬉しく思いつつ、ちょっと複雑な気分だったけれど、このマット・ディロンは良かった。大きく「おっさん」くさくなってしまった身体に美青年の面影と可愛らしさの残る顔という、なんだか悲劇的な容姿が、この作品では魅力的。ろくでもない困った人なのに、品の良さ、優美さのようなものさえ感じられた。リリ・テイラーとの組み合わせも良い。話の進み方や結末は、見る前から想像がつき、実際その通りだけれど、そんなことはどうでもいい。気に入る。マット・ディロンの写真が表紙のうちに原作も買っておこうかしら。