『一九一四年の夜』

『一九一四年の夜 アール・ヌーボー調』La Nuit de Mil Neuf Cent Quatorze(A・P・ド・マンディアルグ André Pieyre de Mandiargues 生田耕作・訳 サバト館)を読んだ。貸していただいたもの。見せてもらうまで存在すら知らなかった本。アルフォンス・イノウエの装幀で洒落ている。しばらくマンディアルグも読んでいなかったからか、文章も心地よい。わりと好き。ただ、すっごく薄っぺらい本ですぐ読み終えてしまうし、これも未読ならばそんなに必死に探して読まなくても良いと思いますよー(東京のかわいい若者へ)。
澁澤龍彦の『フローラ逍遥』で、椿には香りがないから椿姫はこの花を身につけられたと知ったのだけれど、この作品には椿の花の移り香っていうのが出てくる。香りのあるものもあるみたいね。香りがないと思い込んでいたので、そういえば椿の花を嗅いでみたことがないような気がする。以前、トイレの芳香剤か何かで椿の香りというのがあって、気になったことがあるような。