『唖の黒人女』

『唖の黒人女』la négresse muette(ミッシェル・ベルナール 藤野信二・訳 三崎書房)を読み終えた。預かりものの本なのに、持ち主より先に読ませてもらってしまう。「ポルノ・テーマに挑んだ新しい文学!」だそう。最初の数行を読んだだけだと、建物の様子などからマンディアルグみたいという印象なのだけれど、寝る前にぼやぼや読んでいると、よく分からなくなってきて迷子になってしまう。けれど、それはそれで心地よく、わくわくするイメージの連続の中でいつまでも迷っていたいような気分。好み。