『猫のあしあと』

猫のあしあと』(町田康 講談社)を読み終えた。『猫にかまけて』の第二弾が出たわよう、といって妹に買わせたのを借りた。「町田さんの家のゲンゾーが死んじゃったみたいよ」と、まるで知り合いの家の話をしてしているような会話が交わされたのは、椿家だけではないはず。普段は物語や日常で生き物が死んでしまっても泣かないのに、ウメチャンとゲンゾーの死んでしまうところは泣けてしまう。特にゲンゾーは前作から猫らしくない愛嬌のある可愛い猫だったので。あたしのまわりも猫を拾ったりもらったりしているけれど、彼の徹底ぶりには頭が下がる。
猫のあしあと