『勝手に生きろ!』

『勝手に生きろ!』FACTOTUM(チャールズ・ブコウスキー 都甲幸治・訳 河出文庫)を読み終えた。昔、何か短編集を読んであまり面白いと思わなくて、それ以来縁のない作家だったけれど、先日読んだ『パルプ』といいこれといい、かなり好み。主人公はチャーミングで、何度も笑ってしまう。続けていろいろ読みたくなりそう。別にマット・ディロンの顔を浮かべて読んでいるわけではないのだけれど。とはいえ、半分くらい読んでから、ふとカバーを見てこれが彼の20代の日々を綴った作品と知って驚いた。映画でマット・ディロンを見ていたからか、40才くらいの男性のつもりで映画を見ていたし本を読んでいたから。訳者のあとがきで、ブローティガンが労働者の現実を扱った作家とされているのは、あんまり考えたことのなかったことなので、ちょっと意外。
勝手に生きろ! (河出文庫)