1月に見た映画ソノ2

  • 『レディ・チャタレー』LADY CHATTERLEY(監督:パスカル・フェラン)を見に行った。この監督の『a.b.c.の可能性』は見ているはずなのに記憶がない。車椅子に乗る旦那の役をイポリット・ジラルドというだけで、見にいかなくては、という気になった。ケン・ラッセルの『チャタレイ夫人の恋人』では、同じ役をジェームズ・ウィルビーが演じていて、イギリスでジェームズ・ウィルビーなら、フランスではイポリット・ジラルドだよねえ、やっぱり、と勝手に納得していたので。背が高めでこのまま二枚目で恋愛映画の主演をつとめていくのかと思いきや、別の方に進んでいった人というのか、これはただの思い込みなので読み流してね。この作品で、イポリット・ジラルドを久しぶりに素敵だと思った。皆フランス語を話しているし、舞台をフランスに置き換えた設定なのかと思いながら見ていて、フランス語をはなしているけれどイギリスのつもりなのだと途中まで気付かなかった。すごくきれいな映画。のびのび大らかな気持ちになれそう。特に裸で雨の中を2人が駆け回るシーンが好き。これが若くてつるんとした身体だときっと面白くないのだけれど、大人が素っ裸で走り回るというのは、本当に楽しそう。『眺めのいい部屋』の森の中で大人の男3人が素っ裸で走り回るシーンの次に素晴らしい(そういえばあの映画は大事なテープがプレイヤーに巻き込まれてしまったので、あのシーンがカットされていなくて修正もされていないDVDが出ていれば欲しいなあ)。コンスタンスの脚の付け根のところに、わすれな草みたいな小さな花をちょこんと飾るところには吹き出しそうになってしまった。可愛らしいシーンでもあるのだけれど。それから、たぶん勃起していると思われる男性器はぼかされていて、通常の状態のものはぼかされていない。修正するかどうかの判断はそこにあるのか、と、ちょっと感心した。最初に見に行った映画を大変気に入り、今年も良い1年になりそうな予感。
  • ここに幸あり』JARDINS EN AUTOMNE(監督:オタール・イオセリアーニ)を見に行った。牛の絵が飾ってあったり、店のグラスの洗い方が水の中にちゃぷんとくぐらせるだけだったり、細かい所までいちいち可笑しくて楽しい映画だった。頭のてっぺんが薄く身体の大きなお腹も出ている主人公が魅力的で女性にもモテモテ。その主人公の母親役は男の人に見えて?? ってなっていたけれど、見ているうちに外国のおばちゃんってこんな人もいそうな気がしてくる。後で本当に男優だったと知った。何が起こってもどうにか明るく楽しくやっていける、そんなふうに思えてくる。