鎌倉の休日

鎌倉旅行の覚え書き。江ノ電に乗って江ノ島へ。以前通りかかったらものすごく並んでいて入らなかったけど気になった、と教えてもらっていたしらす料理のお店に少し並んで生しらす丼をいただく。生のしらすなんて初めて。生姜と醤油をかけて。エビとしらすのかき揚げも。笑ってしまうようなボリュームで、つい友人に携帯電話で写真を送りつけてしまう(こんなことをするのは初めてかも)。弁天とか岩屋とか一通り観光。キューブリックの『ロリータ』みたいな赤いハートのフレームのサングラスを一瞬買おうか迷った。島から戻って長谷寺と大仏も見る。散りかけの桜がきれい。通りかかった店で、桜のきんつばをつまんだり、コロッケを揚げてもらったり。
翌日は建物が素敵と聞いていた鎌倉文学館へ。大佛次郎のブックエンドが猫の形で可愛い。澁澤龍彦の原稿を眺める母が「この人、可愛らしい文字を書くのね」といっているのが聞こえて、「そうよ、可愛らしい文字を書かれるのよう」と何故か自慢気なあたし。去年の展示らしい「澁澤龍彦 カマクラノ日々」の図録を購入。埴谷雄高らからのハガキなどあり、なかなか素敵。吉屋信子記念館は、吉田五十八による建物が、天井や細かい所まで洒落ていて、よく風が通って気持ちいい。こんな家で庭を眺めながら転がって読書したい。その後で鏑木清方記念美術館に行ったのだけれど、清方も吉田五十八と仲が良かったようで、画室を依頼したこともあるそう。パンフレットによると、その画室を「模して採り入れ」たものを「再現」ってことは、この建物は吉田五十八によるものではないということかしら。この辺りは不明。清方は素朴な挿絵が面白くて、少女雑誌に描かれたものは「清方だ」といわれなければ分からないかも。銭洗弁財天や鶴岡八幡宮なども。銭洗弁財天はお金を洗ってちょっと楽しい。桜の形の鈴が付いたお守りを買う。「やさしい心のお守りです」とのこと。これでやさしくなれるのだろうか。口の中がいっぱいになってしまいそうな大きな白玉の白玉クリームあんみつとか、とろとろのごま豆腐の付いたごはんなどいただく。
友人への土産に買った「鎌倉半月」というお菓子が美味しい。取り寄せてまで食べている人もいるそう。ゴーフルよりも香ばしくて気に入る。

現像した写真を見たら、猫と食べ物ばかり。やたらと猫を見かける場所だったのだ。「ネコ、メシ、ネコ、メシ、」といった感じで、どこへ旅行に行ったのかよく分からない。