4月に見た映画ソノ3

  • 動物、動物たち』Un animal, des animaux(監督:ニコラ・フィリベール)を見に行った。パリの自然史博物館はとても気に入っていた場所なので、そこのドキュメンタリーということで。剥製の作られ方が、脚をつかんでがんがん作業台に叩きつけていたり、ぐいぐい口から詰め物をされたり、有袋類のポケットに子どもの剥製をつっこんでいたり、いろいろ新鮮で楽しい。魚の向きをあれこれ迷う男性に共感。もう一度この映画を見たいし、もう一度博物館にも行きたい。『第二の顔』でもこの博物館が出てきたのを思い出す。
  • 『行け、ラペビー!』Vas-y Lapébie!(監督:ニコラ・フィリベール)を上の同時上映で見た。自転車の選手で全く知らなかった人だけれど、ハンサムでとても魅力的。緑の中をさーっと走って行く様子はとても気持ちがいい。
  • 非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎』In the Realms of the Unreal / The Mystery of Henry Darger(監督:ジェシカ・ユー)を見に行った。ダーガーの作品って、実際に見たときにも思ったけれど色の使い方がとても素敵。あらかじめ簡単には知っていたとはいえ、前途洋々かと思われた子どものその後の人生について聞かされていると、なんだか胸が痛くつらくなってきた。
  • 『コントロール』CONTROL(監督:アントン・コービン)を見に行った。ジョイ・ディヴィジョンって、名前と一曲くらいしか知らなかったのだけれど。最初の方で、部屋のベッドに寝そべってレコードを聴いているサム・ライリーの鼻の穴が縦に長いだけで、うっとり。好みの容姿。そして、弱くて繊細で残酷な寒色を好む憂えた青年に弱いの、あたしは。胸がいっぱい。きれいな映画で好き。
  • ジェイン・オースティンの読書会』THE JANE AUSTEN BOOK CLUB(監督:ロビン・スウィコード)を見に行った。恥ずかしながら彼女の作品って一作も読んでいなくて、きちんと読んでいたのなら、もっと楽しめたのだと思うと悔しい。何作か読んでからもう一度見たい。もちろん、読んでいなくても楽しめる映画なのだけれど。エミリー・ブラントの演じるプルーディーが可愛らしい。たとえ面白くても、おすすめしてくれるくらいではなく、読むのを強制されるのは苦手かも。それから、あまり読んだ本について語り合うことにはそれほど興味がないような。どうなんだろう。SF好きの男性が紹介していた本が気になったのだけれど、知らない作家だったりで忘れてしまった。