『Return to the Château Story of O,Part II』

『Return to the Château Story of O,Part II』(Pauline Réage BALLANTINE BOOKS)を読み終えた。『O嬢の物語』の続編『Retour à Roissy』(「ロワッシイへの帰還」)の英訳。もちろん「Une fille amoureuse」(「恋をする娘」)の訳「A Girl in Love」もあり。読む、読む、といいつつ放っておいて今頃といった感じだけれど。日本語訳が手近にないからと英語で、それも「面白くないよ」と聞かされ、そうなんだろうなあ、と思いつつ読むなんて、あまり気が進まないでしょう。
前にも書いたように「ロワッシイへの帰還」については鈴木豊の訳の解説がわりと詳しくて、まあだいたいそれに書かれていた通り。実際に最初から書かれていて省かれた最終章なのか後から書いた続編なのか知らないけれど、なんで発表してしまったんだろう。バーやレストランがあって、そこにはメンバーが非メンバーを連れて来られてしまうような、こんなふうに変わってしまったロワッシーなんてあんまり知りたくないし、ロワッシー使用の料金についてとか性病や避妊の話とか、そんなことは聞かされたくないのよう。作者を少し恨みたくさえなった。
Return to the Chateau