『夜のみだらな鳥』

集英社版世界の文学31 ドノソ 夜のみだらな鳥』EL OBSCENO PÀJARO DE LA NOCHE(ドノソ José Donoso 鼓直・訳)を読み終えた。「すごいから」といただいていて、面白そうだったのに2段で文字がぎっしりで400ページ以上あるので、なかなか手をつけていなかったもの。読み始めたら面白くて、風邪ひいて一日中ベッドにもぐっているのを良いことに、3日ほどで読んでしまった。パトリック・マグラアの作品みたいに語り手の妄想で、もっとずっと複雑で重苦しくて読んでいる方までおかしくなっていきそう。畸形の楽園とか、老婆がうごめく修道院とか、自分の眠りの世界には持ち込みたくない。