『モーティマー夫人の不機嫌な世界地誌』

『モーティマー夫人の不機嫌な世界地誌 可笑しな可笑しな万国ガイド』THE CLUMSIEST PEOPLE IN EUROPE : Or Mrs.Mortimer's Bad-Tempered Guide to The Victorian World(トッド・プリュザン編 Todd Pruzan 三辺律子・訳 basilico)を読み終えた。強烈な内容で調子の良い文章は、声に出して読んで恋人や家族に読んで聞かせたくなる、そして一緒に笑いたくなる。けれども、序文の結びにもあるように、彼女の文章を単純に笑っていられないような発言を現在でも目や耳にする現実があり、モーティマー夫人の、ロバに平泳ぎを教えようとしたり、オウムを無理矢理ベッドに仰向けに寝かしたり、そんな気の毒な様子を知ってしまってから読むと、なんとなく居心地が悪いような、複雑な気分にもなる。
モーティマー夫人の不機嫌な世界地誌-可笑しな可笑しな万国ガイド