読んだ本

  • 『スカトロピア』(雁屋F ブロンズ社)

「この著者、『美味しんぼ』の人らしいよ」といわれたのだが、『美味しんぼ』をほとんど読んだことがなく、原作者と絵の人が別だということすら知らなかった。この文章の一部は、雑誌で連載されていたのを読んだことがある。それにまつわる文学の話などでなく、実際に見聞き体験した話で、軟弱者には少々きついものがある。山田稔の『スカトロジア 糞尿譚』の方が面白いし好みだけれど、強烈な本。
子どもの頃はどこかへ出掛けると水洗じゃないトイレもあったのに、いつから入っていないか思い出せないくらい、久しく水洗じゃないトイレに入っていない。若い世代はもう汲み取り式を知らない人もいるのではないかしら。

ずいぶん前に買ったまま忘れていた。フランツ・フェルディナンドって、たぶん聴いたらわりと好きなんだろうけれど実は1曲くらいしか知らない。レストランで働いた経験もあり、貪欲に各地の珍しそうな料理に挑戦してくれるので、読んでいて楽しい。誕生日をアンソニー・ボーディンのレストランで祝ったり、ソニー・ビーンの本を探したり(そういえば、あの人喰い一族はスコットランドだった)、かわいいなあ!!

光栄なことに「名古屋」もあり、といっても東京名古屋間の新幹線で幕の内弁当を食べた話なのだけれど、「日本では汗を飲むんだぜ」って、もちろんポカリスエットのこと。英語を習う前から存在していたからか、「ポカリ」と略して呼ぶからか、風邪ひいたか人からもらったときしか飲まないからか、カタカナになると音だけで意味が遠くへ行ってしまうからか、あんまり「汗」と意識したことが無かった。でも、日本人なら「汗」って漢字で書かれた缶やペットボトルの飲み物を飲むのに、ちょっと躊躇しそうで、英語圏の人にとっては、そういうことよね? この話をすると、バルタザールはポカリスエットが出てきた時に「すごい名まえだなあ」と思ったのだそう。あたし、言葉に鈍感過ぎるのか。

それよりも、アンソニー・ボーディンの『The Nasty Bits』の翻訳が出ていたみたい。読まなきゃ。
サウンド・バイツ―フランツ・フェルディナンドの世界グルメツアー