読んだもの

『かまきり』Les Mantes Religieuses(ユベール・モンテイエ Hubert Monteilhet 斎藤正直・訳 早川書房 ポケミス
裏表紙を読んで、なんとなく。期待程ではなかった。ラクロの『危険な関係』? くらべる物ではないのかもしれないけれど、やっぱり『危険な関係』は偉大だと思う。「あんまりだった」と云っていたら『わらの女』をすすめられたので(個人的に好きとかじゃなく、傑作といわれている、ということみたい)、覚えておく。


『ピンチ』Délivrez-nous du mal(フレデリック・ダール Frédéric Dard 中込純次・訳 三笠書房
『絶体絶命』の改題で、映画化もされている作品なのだそう。以前『悪者は地獄へ行け』というかなりかっこいいタイトルの作品を読んで気に入ったので、こちらも。死刑が迫る緊張した日々の描写に事件の回想が挟まれていて、読み始めたら止められない。両方とも翻訳の文章に少し問題があるけれど、仏語はほとんど読めないから、訳されているだけでありがたいかなあ。他の作品ももっと読みたい。