『She's Not There: A Life in Two Genders』

『She's Not There: A Life in Two Genders』(Jennifer Finney Boylan BROADWAY BOOKS)を読み終えた。日本では『惑星の恋人たち』と『星座は踊る』で知られるジェイムズ・F・ボイランが知らぬ間に女性になっていて、名まえもジェニファーに、なんて知った時は少し驚き、奥さんも子どももいたのに今頃何故? って気になったので。彼(まだ肉体的には女性になっていない)の女性に対する感情は興味深かった。この家族の絆、特に奥さんと子どもたちが変化を受け入れる姿が素敵。この本に何度も書かれているように、確かに奥さんは強い女性だと思う。でも、仲良く一緒に暮らしてきた夫に「女性になる」と突然告白されたら、やはりしたいようにしてもらって、サポートもするし、あたしもべつにそれが理由では別れないわね、きっと。
面白いエピソードも多くて、家族が出かけて独り留守番するクリスマスに近い夜に、家に呼んだ女の子は酔っぱらっていて倒れてしまい、それを寝かせると、その家の前の住人のクリスマスパーティーに毎年呼ばれていたので彼らが引越したことを知らずにやってきたという、サンタの格好をした見知らぬ男が家の前にいたから中に入れて一緒に過ごすお話が好き。若い頃にチャーリー・カウフマンとルームメイトだったりするのも、ちょっとした驚き。Drunken Noodlesって何だか知らなくて調べると、米の麺だというからパッタイみたいなものかと思ったら、もっと幅広みたい。味付けも違うのかしら。タイ料理は詳しくないの。何を読んでいても、ついつい料理に反応。
She's Not There: A Life in Two Genders