『嵐が丘』

嵐が丘』WUTHERING HEIGHTS(E・ブロンテ Emily Brontë 鴻巣友季子・訳 新潮文庫)を読み終えた。『ガラスの仮面』でしか知らないことを思い出して一度読んでみたかった。登場人物たちの口調のためなのか、なんだか1801年、いやそれよりも前から続いている、そんな時代のお話を読んでいる気分があまり味わえないのだけれど(別に古めかしい文体で読みたいというのでもなく、文章もわかりやすい)、この話のものすごい力に深く引きずり込まれるように読んでしまう。面白くて恐ろしくて、読み終えても興奮してぞくぞくする感じ。そういえば『嵐が丘』といえばバルテュスかしら、と『バルテュス 生涯と作品』(河出書房新社)を出してきて彼の描いた挿絵を眺める。
バルテュス―生涯と作品   嵐が丘 (新潮文庫)