見た映画

録画してあったもの。なんで録画したのか、妹が録画してくれたのかよく分からないけれど、こんな邦題だからか、ずっと後回しにしてあった。期待していなかったのに良かった。配役も良い気がする。人間ゆえに、さらに言えば女性ゆえに受けた被害とそれに由来する苦悩など、主人公の抱えていた重たいものが、「天使」なんてものにされるとどこかへやられてしまったようで、違和感。この作品の中の人物や、映画を見た人が彼女を「天使だったのかも」と思うのは良いけれど、元のタイトルに無いのに、見る人の解釈を狭めるようなことを邦題でするのは嫌い。それから、このタイトルで検索すると、日本語のWikipediaに「作品の主題は贖罪である」とあるの、誰が言い出したのか知らないけれど、「違うでしょう??」って思う。

  • 『午後の曳航』The Sailor Who Fell from Grace With the Sea(ルイス・ジョン・カリーノ Lewis John Carlino)

録画してあったもの。『聖少女』を読んだ翌日に見たからか、男の子は群れるとろくな事しないな、っていうのが最初の感想。現実には女の子もなのか、子どもも大人もなのかはよく分からない。三島の小説を読んでいないけど、映画を見ただけでは、他人を勝手に自分の中で理想像にまつりあげておいて実際は違ったからと勝手に幻滅したりなど、幼稚な子らが無理矢理自分を正当化しているみたいで、ちょっとうんざり。悪人や悪党の話は好きなのに、これは子どもたちが全然魅力的じゃなくて、やっていることも詰まらないからかなあ。映画は酷いけど小説は三島の中では良い方らしいので、そのうち読むかもしれない。
最後のクレジットを見て、「クリス・クリストファーソンって、音楽も作れるのね」と言ったら、「もともと歌手だし」と返された。

  • 『ダスト』DUST(ミルチョ・マンチェフスキー Milcho Manchevski)

録画してあったもの。重たい作品なので何度も頻繁に見たいとは思わないけれど、グレゴワール・コランが出ている『ビフォア・ザ・レイン』が好きで、同じ監督のこの作品も、公開時に見ている。ただ、割れたスイカや血の赤色が印象的だった、ジョセフ・ファインズとその兄弟が2人一緒に戦う、舞台は違うけれど西部劇みたいな話だったっけ、という雑な記憶しかなくて、見てみたら、一緒に戦うどころか、兄弟喧嘩だった。少し前に記憶だけで書いた『スプラッシュ』の最後もトム・ハンクスは飛び込んでいないのではないか、と少し不安になったし、そうだとしたら悲しい。この作品も好き。まだ美人というよりもかわいらしいヴェラ・ファーミガが見られたのは得した気分。