『不味い!』

『不味い!』(小泉武夫 新潮文庫)を読み終えた。人と喋っていて、美味しいものの話以上に盛り上がるのが不味いものの話ではないかしら。「すっごく不味い」といわれると、つい口に入れてみたくなることもある。以前、知人の友人が召し上がっていたので知った、臭いことで有名な魚の缶詰「シュールストレミング」の臭いは、この本によると「ギンナンを踏み潰したものに、くさや汁をぶっかけ、そこにウンチのような臭さが加わり、さらに魚の塩辛の臭いを強烈にしたものが混在したようなもの」!! だそう。ううう、ひ弱なあたしはギンナンの段階でもうたぶんダメ。どう不味いかの分析や描写が面白くて、特に、水そば、虫、カラスの部分が好き。
不味い! (新潮文庫)