「澁澤龍彦・堀内誠一 旅の仲間」展

C・スクエアへ「澁澤龍彦堀内誠一 旅の仲間」展を見に行った。二人がやりとりした手紙の展示。エアログラム(なんだか懐かしい)にみっちりと小さな文字で書かれた堀内誠一の手紙は、イラスト入りで海外の様子を伝えてくれて楽しいけれど、一つ一つ丁寧に読んでいくと途中でちょっと疲れた。堀内が『ユリイカ』の澁澤特集を読んだ感想に、種村季弘は反抗期の少年みたい、とか、四谷シモンは頭がいい、とか、こういう文章は読んでいると疲れてしまい、いかに澁澤の文章が疲れないか、などと書かれていて、最新の『ユリイカ』も澁澤特集だと聞かされたばかりだったので、なんだかにやにやしてしまう。だんだん人が亡くなったという話題がちらほらしてきて、最後はお互いの病気のことなども出てくるので、寂しい気分になってくる。この往復書簡のすべてが晶文社から出版される予定なのだそう。実物が見られたのは嬉しい。