誌上のユートピア

「誌上のユートピア 近代日本の絵画と美術雑誌1889-1915」を愛知県美術館に見に行った。誘われてぼやぼやついて行ったら、鏑木清方の「妖魚」があって驚いた。これは清方・深水・紫明展で見て以来なのだけれど、何度眺めても良い。取り憑かれても構わない。神坂雪佳の「狗児」という、応挙の描くようなおばかさんな犬2匹と蝸牛の絵が可愛い(その数日後、高島屋に行ったらこの絵が使われていて驚いた)。これが甲斐庄楠音(先週の「美の巨人たち」でも取り上げられていたわね)の絵を「穢い」といった人の絵ですよ、とか、これが今日泊亜蘭のお父さんの絵ですよ、とかいろいろ教えてもらいつつ楽しく眺める。水島爾保布は、今日泊亜蘭のお父さんが画家でうんこを食べたことがある人と昨年の飲み会で教えてもらったのだけれど、面白い絵を描く人。気に入った。『人魚の嘆き』の絵もそうだとのことなので、知らずに以前から目にしていたみたい。所蔵作品展は加納光於が多め。