『ネオン・デーモン』

ネオン・デーモン』The Neon Demon (ニコラス・ウィンディング・レフン Nicolas Winding Refn)
鮮やかな色彩に惹かれてずっと気になっていて、一人で行ってきた。どんな話か全然知らずに行ったので、現代版エリザベート・バートリーみたいな事になるとは。じりじりじりじりと進んで、すごく長く感じられる。ジェナ・マローンとアビー・リーがかっこいい。女性だけになった場面の緊張感がものすごかった。処女だと知られてしまったのが敗因で、最初からがっちりと狙われていたよね。色々と伏線などをまとめようとし過ぎ、説明し過ぎのような気がする。エル・ファニングは、私服の姿と最後のふわっとしたドレスは似合っていて素敵だったけれど、仕事で着せられたドレスや化粧が似合っていないように感じられて、金色のペイントも、ショーの時も、この人が適役だったのだろうか、彼女を使うなら、もっと彼女の良さを引き出すような違う化粧やイメージで撮れば良かったのでなはいだろうか、などと、なんだか冷静になってしまった。彼女についてだけでなく、すごくきれいな場面もあれば、なんだか白けてしまう場面が何度もあって、こういう映画は、そんなことを考えさせる間も無く、もっと美しさで圧倒させて強引に最後まで連れて行って欲しい。でも、エル・ファニングに関しては、最後まで見てから彼女の役割を考えると、彼女で適役だったのかもしれないなあとも思う。この監督の別の作品も見てみたい。