『Normal People』

『Normal People』(Sally Rooney  Faber)

書きかけたまま置いてあった。1作目の『Conversations with Friends』も読みたいと思っていたら翻訳が出ると知り喜んでいて、そうしたらもう発売されたそう。早く読みたい。3作目の『Beautiful World, Where Are You』もちらっと見た感じ評判が良いみたい。

なんで読みたかったのかもう憶えていないけれど、『洋書ラビリンスへようこそ』(宮脇孝雄 アルク)にも紹介されていて、原文の一部が訳文と一緒にあるから、それで読めそうだと思って取り寄せた。

アイルランドのMarianneとConnellという二人の2011年から2015年までの関係が描かれた作品。人って国や時代が違っても意外とあまり変わらないのかしらと思った。細部が生々しいというか自分の学生の頃にも心当たりのあるような事も多くて、色々と思い返されてあまりさっさと読み進められなかった。再会して誤解が解けてまた関係が続くのは羨ましい。大抵は誤解したりされたりしたまま、それっきりだろうから。Marianneのようなヒロインの小説が世界で人気だというのも、なんだかほっとするような嬉しいような。

出てくる本も読みたくなる。今は知らない固有名詞をすぐに調べられるのが良いね。もう何年前なのか、アイルランドに3日間ほど行った時にトリニティ・カレッジに行って図書館も見学した。あんなところを利用してるConnellが羨ましい。そういえば大学の門のあたりでアジア系の学生さんらしき人が声を掛けてきて写真を撮ってくれた。一人での旅行だったから、唯一自分が写っている写真だったかもしれない。知識も無く下調べしている余裕も無く行ったから、現地で申し込んだツアーに参加したら、イングランドスコットランドの年配の女性と隣になって、自由な見学時間に疲れたからとお茶に誘われてあまり見て回れなかったり、彼女が乗り物に酔ってしまって、袋をあげてずっと背中をさすっていて観光どころではなかったとか、変な事を思い出した。

こちらが1作目の翻訳。『Normal People』も会話やメールも多めで話が進められて、そこに色々と詰め込まれている文章で、こちらもそういうやりとりを楽しむ感じなのかしら。