『難解人間VS躁鬱人間』

『難解人間VS躁鬱人間』(埴谷雄高 北杜夫 中公文庫)を読み終えた。5月末に読んだ『さびしい文学者の時代』から「四年半後のリターンマッチ」。こちらは以前にも読んでいたもので、文庫が出たから買って読み返した。「遠い、遠い、遠い、」などのボレロ的饒舌症を目にしていたからか、読んでいる期間、つい気が緩むと頭の中でボレロが鳴り響き、単純過ぎるよねえ、と我ながら呆れる。前回と違って北杜夫躁状態で二人の遣り取りがすごくスリリング。『死霊』を読み返したくなった。
難解人間vs躁鬱人間 (中公文庫)