『コレラの時代の愛』

コレラの時代の愛』LOVE IN THE TIME OF CHOLERA(監督:マイク・ニューウェル)を見に行った。どうしても強烈な印象のハビエル・バルデムの顔で読むことになるだろうから、見る前に読んでおきたかったのに、これも原作を読まないうちに見てしまった。ぼんやりした顔の若者から彼に俳優が交代した途端、人混みで女の子にお断りされる場面で、つい吹き出しそうになる。身体だけ大きい中身は子どものような主人公が顔を歪めて泣き、母親も一緒に泣く場面でも、あの『ノーカントリー』の印象がすごかった俳優だからか、笑えてしまって、見終わった後で「これってコメディだったのかしらねえ」というと、「あなた、ひどい」と呆れられた。長い年月を俳優の交代やメイクで表しているものの、年の取り方がキャラクターによってばらばらだったり、髪は白髪らしいのに手が妙に若々しかったり、各場面でそれぞれの年齢がどれくらいなのかがよくわからなかった。これはもう一度見てみたら、実はあたしの気のせいか勘違いなのかも。あんな若い娘も泣かせてしまう老人は素敵。