かなり前のことになるけれど、洋書の読書会で『日の名残り』を読んだと年賀状で友人から報告されたり、そのうち何か読もうと思っていた作家だった。映画化されたものも見ていない。自分の想像通りに最後までまっすぐ進んで行って、驚かされる要素が無い。
- 『あなたに不利な証拠として』Anything You Say Can And Will Be Used Against You(ローリー・リン・ドラモンド Laurie Lynn Drummond 駒月雅子・訳 早川書房)
「傑作だから読めば」と云って渡されたのを、ずいぶん放置してあり、やっと。優等生みたいな作品。ところで、後から知ったのだけれど、これを渡した主は読んでいないらしい。正しく「(自分はあまり読む気しないのだけれど)傑作と云われているから読めば」と云いなさいよ。楽しんだし、別に怒ってはいないけどさ。
- 『おれの中の殺し屋』Killer Inside Me(ジム・トンプスン Jim Thompson 三川基好・訳 扶桑社ミステリー)
たまらない、ぞくぞくする、最高。これは妹にも貸す。見逃した映画も見たい。
映画の方は、これよりは面白いのかしら。
- 『イニシエーション・ラブ』(乾くるみ 文春文庫)
知人が読んでいたので、つい。半ばからすごい違和感というのか引っかかる部分が多くて疑問符だらけのまま最後まで読んでしまい、最後から二行目をじっと眺めて、目次を見て、からくりを理解したから、二回目は無し。
- 『シェフの災難』Bone in the Throat(アンソニー・ボーデイン Anthony Bourdain 西田佳子・訳 ハヤカワ文庫)
楽しい。良い素材の美味しい料理が食べたくなる。暴力の匙加減も良い感じ。