見た映画

世間の連休は、あたしにとっては全然お休みではありませんでした。今年に入ってから見た映画のメモをあげておきます。

主役の俳優が腕も太いし全然かわいくなくて、でも最後にモデルのクリス・カイルの写真に似ていたので納得。それに対して、元オリンピック選手というイラク側のスナイパーの方が、顔もすっきり整っていて素敵だった。彼のすぐ近くに家族が居る描写などは、『父親たちの星条旗』と『硫黄島からの手紙』と両方撮ってしまうあたりに通じるのかしらん。奥様役の女優さんがすごくきれいな人だなあと思っていたら、シエナ・ミラーだった。これまで全然興味がなかったのに。どんな曲だったか全く記憶に残っていないのだけれど、作曲もクリント。『ジャージー・ボーイズ』の時は、カイルではなかったか。この作品の方が力入っているのだろうなあと言われたら、その通りなのだろうなあと思う。最後の無音のところで、戸惑うというのか違和感をおぼえて、そこまでの部分は全体を通してすごく良かったのに、なんだかどうしていいのかよくわからなくなった。

名古屋では3Dで見られないため、「ゴダールの新作が見られないなんて死んじゃう」という人に連れられて出張ついでに大阪で見た。3Dって、ものすごい昔にディズニーランドかどこかで見たきりじゃないかしら。映画館でよく3D上映されるようになってから見る機会が無かったのと、「メガネonメガネで2つかけていると、顔が重たくて気になって仕方が無いし、別に3Dじゃなくても良い」という経験者の話を聞かされていて。確かに二重にかけていると重たくて、ずり落ちるのを防ぐのに手を添えているから手が疲れるし、二重のために見え方が正しくないような感じで、純粋に映画に集中できなくて、こういう時だけ使い捨てのコンタクトにするべきなのか、とすら思ったほど。メガネの方々は、どうしているのでしょう? 「メガネとメガネの間にティッシュを挟んでずれないようにする、人には見られたくない姿だけど」なんて聞いたものの、どんな姿になるのかイメージがわかない。
そんなふうで、万全の態勢でのぞんでいないからか、降りかかってくるような鮮やかな色や、たぶん普通の人ならこんな飛び出し方をさせないだろうというような不思議な3Dの使い方に圧倒されつつ、話が全く分からないまま終わってしまった。もう1度見たくても、朝1回の上映で、もし上映していたとしても体力が残っていなくて無理だっただろう。途中、画面の見え方がおかしくて、こんなに目に負担のかかるものを見ているから急激に目が悪くなったのか、と思ったけれど、後で聞くと別に目が悪くなったわけではなかったみたい。
昔、山田詠美のエッセイで、海外の映画の中では女優がバスルームのトイレに腰掛けたまま恋人と会話するシーンがあったりするけれど、真似するにしてもウンコはいけないよ、ウンコはウンコでしかないから、というようなのがあった記憶があって(ぼんやりとしか憶えていないから、違ったらごめんなさい)、でも、21世紀だからか、男優だからか、ゴダールだからかなんだか分からないけれど、ウンコも良いのだなあと感心した。
話は分からなくても、すごい体験だった。同行者が大満足のようで良かった。

いつになったら日本で見られるのだ、とジリジリしていたので、変な邦題だけれど、全然問題無い、嬉しい。なんだか誰の何を見ているのか分からなくなるものの、面白かった。今一番新作の待ち遠しいフランスの監督ではないかしら。『Trois souvenirs de ma jeunesse』が楽しみ。Lou Roy-Lecollinetという子は、ものすごく好み。覚えておこう。その前にできれば『そして僕は恋をする』をもう一度見て予習しておきたい。

3 SOUVENIRS DE MA JEUNESSE Bande Annonce

フィンチャーが嫌いだから一人で見てきてくれということで、一人で。あたしもフィンチャーは嫌いだし、ベン・アフレックも特に好きじゃないけれど、原作が面白かったから。上手くまとめられていると思う。なんとなく早送りで見ているような印象もあったけれど。そして小説の美味しい部分の多くが抜け落ちてしまったとはいえ。映画化に成功している方の作品ではないかしら。

すごーく懐かしい感じ。見終わって、ジョディ・フォスターの『コンタクト』みたいと言われ、父と娘の話だしその通りだと思った。とにかく長い。理系が全くダメなあたしにも、ところどころ変というかちぐはぐな印象。でも、そこが良いような。アン・ハサウェイが好きだ、とにかく。