『ヘイトフル・エイト』

ヘイトフル・エイト』The Hateful Eight(クエンティン・タランティーノ Quentin Tarantino)
モリコーネの音楽はかっこいい! サミュエル・L・ジャクソンのコートを着た姿も素敵。リンカーンの手紙の話も良い。最初のあたりのジェニファー・ジェイソン・リーが殴られるところ以外は、暴力表現があっけらかんとしているというのか、なんだか痛みを感じさせないのも、辛くならなくて気が楽だ。途中からは、どうしても『レザボア・ドッグス』を思い出させるような。なんだかタランティーノ組の同窓会を見ているような気分になった。ソダーバーグの『オーシャンズ12』も同窓会を見ている気にさせられたような記憶があるのだけれど、俳優は豪華だし、そういうのも嫌いではない。インタビューを読んだりしないので良く知らないけれど、タランティーノって、ここ最近の映画を見る限りすごく真面目で良い人なのだろうなあという気がする。ただ、それと作品が好きか良いか、というのとは、また別の話か。デプレシャンの映画はあんなに長くても長いという気にさせず、このまま永遠に終わらないで欲しいと思うのに、タランティーノは「長いよ」と感じさせる。それについて考えてみるけれど、よく分からない。見間違えていなければ猫のトレーナーに2人の名前があって、少しの間ただ居るだけに見えたような猫に2人も付くのだなあと感心していたのだけれど、あの猫はどうしたのかしらん。「あの不味そうなシチューに入れられたんじゃないか?」と言われて、ええ?? 何度も言いたい、音楽はかっこいい!