『君の名前で僕を呼んで』

君の名前で僕を呼んで』Call Me by Your Name(ルカ・グァダニーノ Luca Guadagnino)
劇場で。見る前は、主演の二人にあまり興味が持てないなんて思っていたけれど、ピアノを弾くシャラメの指!! エリオを眺めていたら途中から冷静でいられなくなってきて、辛かった。
男の子の、本だけ手に持ってささっと出掛けられる身軽さが羨ましい。あたしの場合、服のポケットにはほぼ何も入らないし、日焼け止めに化粧品にカーディガンとか、あと必要かどうか分からないものまで色々バッグに入れて、着て行く服にも悩んで泣きそうになるんだ。
ゆれる人魚』でJakubが自分の身体に血が付いた時にSilverに見せる表情を、「あんなの見せられたら、死にたくなるよね」と、妹と話していたけれど、この映画のエステル・ガレルに対して手を広げて肩をすくめるシャラメも、こんなのを見たら、消えて無くなりたくなりそう。
よく分からないけれど、Jakub Gierszałやマチュー・アマルリックとか、裸の姿を見慣れてしまったからか、この映画は俳優の肌の露出が多くはない気がする。別に裸を見せないといけないとは思わない。主演がアメリカの俳優だからなのか、監督の意向か。『眺めのいい部屋』で俳優を素っ裸で走らせるアイヴォリーが監督もしていたら、結構違っていたような気がする。そういえば、『モーリス』は随分長い間見ていないから、見に行きたい。
最後は反則じゃない? ずっとあのエリオを見せられていたら、終わってすぐに劇場を明るくされても困るし、すぐに立てない。一人で見てくれと言われたから一人で見たけれど、迎えに来てくれても、「ああ、今話しかけないで、しばらく一人にして」という気分だし。食欲も無い感じがしたけれど、それから入った中華屋さんは美味しかった。きれいな映画だったものの、精神的にダメージが大きくて、当分見たくない。過剰に人の感情をかき乱すのは少し苦手かも。原作は読んでみたいかな。

 

「ł」とか、アクセント記号みたいなものが付いたアルファベットが、ダイアリーでは表示ができるものの、内部で化けていて、検索が出来なかったけれど、こちらでは問題なく使えそう。もっと早く引っ越しておけば良かったかも。