1月に読んだ本

  • 『学校の事件』(倉阪鬼一郎 幻冬舎文庫)、またまた気の毒な人々が次々に登場。うふふ、泣けちゃう。景気良く殺してくれる「夏休み 吹上四十人殺し」が好きかしら。そういえば、妹に貸す約束をしていたのだった。
  • 『母娘特訓』(ピエール・ルイス 津久戸俊・訳 CR文庫)、後ろの方に入れてもらいながら自分で楽しむのが最高だという母と娘3人の娼婦の一家の話。主人公の若者が休む間もなく全員の相手をさせられる。だから面白いのかもしれないけれど、その主人公の趣味は意外とノーマル。楽しい。
  • 薬指の標本』(小川洋子 新潮文庫)、去年見た映画は、きれいでとろりと夢見心地にさせてくれた。この作家の作品を読むのは初めて。丁寧で結構好みのような気がするのだけれど、きっちり説明されすぎている感じ。映画でも少し気になるところがあったのに、さらにきちんと。そのために酔えない。先に見たからか、映画の方が好き。「六角形の小部屋」は、主人公の恋の終わりについての告白を読んでいたら辛くなってきた。
  • O嬢の物語』(ポーリーヌ・レアージュ 鈴木豊・訳 講談社文庫)、ルネの口調のために澁澤訳とは彼の印象が少し違って最初はどきどきした。なんだか以前よりもイメージがはっきりしてきた気がする。解説に『ロワッシイへの帰還』について書かれているのも嬉しい。噂には聞いていたけれど、この内容ならば無理して外国語で読まなくても良いかしら。