今日のChez Tsubaqui と、揚げたじゃがいもの話

雑穀入り玄米ごはん、キャベツと高野豆腐の味噌汁、ジャーマンポテト、ヨーグルト。
ジェフリー・スタインガーテンの『すべてを食べつくした男』で「フライ」の章を読んでいたら、たまらなくフライドポテト、フレンチフライ、チップス、なんでも良いのだけれど、じゃがいもの揚げたの(フランス語では何て呼ぶんでしたっけ、と料理の本を見ていたら、じゃがいもの切った太さによって呼び方が違うとか、本当? 充分あり得そう)が食べたくなったのです。

けれど、あたし、考えたら一人で揚げ物をしたことがありません。揚げ物を食べるのって、実家に帰ったときか、外で食べるときか、バルタザールがやってきて天ぷらを揚げてくれるときくらい。離婚して一人暮らしをして初めて味噌を買った人間には、まだまだちょっと。なんて、そんなわけで違うじゃがいも料理で自分をごまかしてなだめたのでした。

フライドポテトといえば、フランス人は揚げたじゃがいもが大好きで、旅行のときもフライヤーを持って行きホテルの部屋で揚げている、なんて話を聞いたことがありますが、どうなのでしょう。そんなフランス人、これまでお会いしたことがありません。といってもサンプルが少ないのですけれど。部屋で揚げ物をされるなんて、ドリアンを食べられるくらい、ホテルにとっては迷惑なことでは。

さて、揚がったじゃがいもに何をつけるかというと。普通は塩を、アメリカンなお店では気が向いたらケチャップを少し、イギリスに行くとヴィネガーをじゃぶじゃぶと。流されやすいタイプみたいね。ジョエル・ロブションによるレシピでは、塩してディジョンマスタードでいただくのだそう。イギリスで会ったベルギー人はマヨネーズをつけていました。マヨネーズはくどそうでそそりません。

いつかじゃがいもを揚げたらかけようとサーソンのモルトヴィネガーが買ってありますが、いつ実現するでしょうか。この本を読んでいると、じゃがいもを美味しく揚げるためには果てしなく長いイバラの道があるように感じられます。

すべてを食べつくした男 (文春文庫)