あたしは仕事を辞めていて、次はモデルの仕事が既に決まっていました。何をするかはよく分かっていませんでしたが、今の恋人のことを思うともうおヌードとかはお断りした方が良いのだろうなあ、などとぼんやり考えていました。テレビで見かける人に「イチローみたいなすっと突き抜けた活躍を期待していますよ」と面と向かっていわれました。一体誰の夢を見ていたんでしょうねえ。
近所の神社で何かお祭りがあるらしく、舞台装置のような長く引きずる衣装をまとった小林幸子が、山の上の社に向かって細い道を上って行くのが遠く小さく見えました。あたしも出かけて行って、神社の食堂で長いテーブルの端の席にバルタザールと向かい合って座り、ビビンバみたいなものを食べていました。薬味に青い葉っぱを沢山のせていました。どうもメニューは全員同じようです。気付くとテーブルの上には黒い小さな鍋に油が熱せられていて、一人ずつ揚げ物ができるように準備されていました。隣りの席の知らない女性が、あたしの前の鍋に何かをふり入れ、鍋はぶくぶくと白く泡立ちどんどん膨れて甘い匂いを放ちました。いじめられたようです。
2つとも意味は追求しないようにしましょう。
