2020年に読んだ本1

アルノー・デプレシャンの『二十歳の死』が2月15日まで見られるの! ずっと見たかったものだから、誕生日に見られてすごく嬉しい。あたしも大家族なので、昔の葬式を思い出した。生理が始まる描写は『そして僕は恋をする』にもあったよなあ、とそちらもまた見たくなる。期間中にもう一度見ておきたい。

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2020年に読んだ本 1

『結婚式のメンバー』The Member of the Wedding(カーソン・マッカラーズ Carson McCullers 村上春樹・訳 新潮文庫

できれば思い出さないままでいたかったような記憶を掘り返されて目の前に差し出されたような、いたたまれなさ。それは本当に自分の記憶かどうかはよく分からないのに。『なまいきシャルロット』を見た時もだけど、消えて無くなりたくなるし、倒れそう。

 

『ヌヌ 完璧なベビーシッター』(レイラ・スリマニ Leïla Slimani 松本百合子・訳 集英社文庫Chanson Douce)

社会制度が整ってフランスは日本と違って出産・育児のしやすい国になったようなことを昔読んだ気がするのに、それは弱い立場の人たちに及んだしわ寄せの上に成り立っているものだったのか、読んだ頃から時代が変わったのか。色々な問題が盛り込まれていて、辛い。

 

『シャイニング』上下 The Shining(スティーヴン・キング Stephen King 深町眞理子・訳 文春文庫)

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『ランジェリー・イン・シネマ 下着が語るヒロインのストーリー』(山崎まどか おおやまゆりこ・イラスト blueprint)

楽しく読んだ。昔よくあった、こういう服装している子は、こんな音楽を聴いていて、どこどこの辺りによく出没している……というようなファッションからその人を分析する、というのか街にいる子を分類する? イラスト付きの文章、雑誌もずっと読んでいないし知らないだけかもしれないけれど、久しく見ないよね、というより、ああいうのは今の時代の日本ではもう成り立たないのでは、と喋っていたばかりだったので、創作物の中のものならあれこれ考えるのも楽しいよねえ、と。スリップとシュミーズは違うのか! など各下着の呼び方も参考になった。シュミーズってフランス語だと下着じゃない襟の付いたシャツのことだったり、難しい。それに自分が何年も身に着けていなかったからかスリップというものの存在をすっかり忘れていた。外に着るものによっては着られないし。未だに下にはく物を何と呼べば一番スマートなのかもよく分からない。形によってそれぞれ細かい呼び方もあったけれど。なんとなくレースやフリル等装飾のあるものがパンティ、シンプルなものがショーツというイメージなものの、前者にはエロいおじさんの手垢みたいなものが沢山付き過ぎている気がするし、後者は元々馴染みが無かった言葉だったからか、両方とも使いづらい。ズロースはどう? まだあるの?

下着って、服装は制服で全く個性が出せなくても、見えないからこそ自由にお洒落を楽しめるとか、見えないところにこだわってこそお洒落、のように言われているのを昔読んだこともあるけれど、ブラジャーはサイズによってはほぼ選択肢が無い。胸が大きいとゴージャスなマダムみたいな感じのものしか無くて、色も無難なものしか無かったり、値段も高くなるし辛い。映画の中の女優や写真の中のモデルが身に着けている下着を眺めるのは好きなのに、現実の下着はというと、最近は特に少ない選択肢から無理矢理選んだだけで、あまり選んで身に着けている感覚がない。そんなことも、とりとめもなく考えていた。

 

『わたしの全てのわたしたち』ONE(サラ・クロッサン Sarah Crossan 最果タヒ金原瑞人・訳 ハーパーコリンズ・ジャパン)

 

結婚式のメンバー (新潮文庫)

結婚式のメンバー (新潮文庫)

 
ヌヌ 完璧なベビーシッター (集英社文庫)

ヌヌ 完璧なベビーシッター (集英社文庫)