読書

読んだ本

『せどり男爵数奇譚』(梶山季之 河出文庫) あまり面白くないよ、といわれていたものの、反抗期なので読んだら、本当にあまり面白くなかった。なんだか物足りなくて、それと文体が苦手。この作品、ちくま文庫なら新刊で買えるのだと、本屋さんに行った時に…

読んだ本

『日はまた昇る』The Sun Also Rises(ヘミングウェイ Ernest Hemingway 大久保康雄・訳 新潮文庫) たぶん好みだから読もうと思っていたものを、やっと。そして、気に入った。美味しいものをつまんだりお酒を飲んだりしたくなる。次は短編集を読む。 『悪党…

読んだ本

『バビロンを夢見て 私立探偵小説1942年』Dreaming of Babylon : A Private Eye Novel 1942(リチャード・ブローティガン Richard Brautigan 藤本和子・訳 新潮社) 去年クリスマスプレゼントとしてもらった。後の見返しに「200」って鉛筆で書かれていたけれ…

読んだ本

『モナ・リーザ泥棒』Der Dieb Ein Novellenbuch(ゲオルク・ハイム Georg Heym 本郷義武・訳 河出書房新社) 読書家さんが「陰鬱な小説を読みたい」そうなのだけど何かあるかしら、と聞いたら「『モナ・リーザ泥棒』なら、絶望一直線」と教えられ、借りて読…

読んだ本

『ジャマイカの烈風』A High Wind in Jamaica(リチャード・ヒューズ Richard Hughes 小野寺健・訳 晶文社) 『ツバメ号とアマゾン号』の「裏バージョンとでもいうべき小説」という宮脇孝雄の紹介を読んで、ヘンリー・ダーガーの表紙も素敵なペーパーバック…

読んだもの

『戦前のこわい話 近代怪奇実話集』(志村有弘 河出文庫) 最初は怪談だったのに、途中から猟奇な事件の話に。名古屋の事件もあり。若い娘が首無し死体で発見、両乳房と性器が切り取られて無くなっていた。後日発見された頭部は、さらに無惨な様子。その犯人…

読んだ本

『周縁のモダニズム モダン都市名古屋のコラージュ』(馬場伸彦 人間社) まだこのブログに移る前のサイトを持っていた頃に、名古屋とシュルレアリスムについて聞いた時に教えていただいた本。すみません、今頃になってやっと読みました。このところ興味のあ…

読んだ本

『日本怪奇幻想紀行 六之巻 奇っ怪建築見聞』(同朋舍) 水木しげるの二笑亭は、別の本で読んだことがある。会津栄螺堂、岩窟ホテル、雅叙園など興味のある建築が多くて興奮。「オール・プラスチックス・ハウス 透明住宅」も良いな。霜島ケイの幽霊屋敷の話…

読んだ本

『紅孔雀』上下 新諸国物語8、9(北村寿夫 日本放送出版協会) 子どもの頃、NHKの人形劇の「紅孔雀」が大好きでよく主題歌も歌っていたような気がするのに、もう全然憶えていない。本の帯には人形劇の人形の写真があるものの、こんな人形だったっけ? って、…

読んだ本

『スカトロピア』(雁屋F ブロンズ社) 「この著者、『美味しんぼ』の人らしいよ」といわれたのだが、『美味しんぼ』をほとんど読んだことがなく、原作者と絵の人が別だということすら知らなかった。この文章の一部は、雑誌で連載されていたのを読んだことが…

読んだ本

『お化けの世界』(坪田譲治 版画荘文庫) 「小説の書き方 一子の創作ノート』(吉田とし 山藤章二画 あかね書房) 小学6年生の一子(いちこ)が小説を書こうとして、いろいろとタネをあげていく。面白い作品。子どもの頃の感覚が甦るような気がする。一子は…

読んだ本

『われら劣等生』(西谷祥子 集英社) 何年振りかで再読。これも昔何度も読み返したもの。 『少女の恋』(西谷祥子 集英社) この作品は知らなかった。キラッキラしている。 『ジュンの結婚』(西谷祥子 集英社) この作品も知らなかった。幼さ故か、そうい…

最近読んだもの

『ドクター・ラット』Doctor Rat(ウィリアム・コッツウィンクル William Kotzwinkle 内田昌之・訳 河出書房新社) 開店当時は品揃えの良い店だったのに、どんどん文房具やらベストセラーやら余計な物が増えて、とうとう海外文学の棚が昔の半分か3分の1くら…

読んではいないけれど、気になったものの話随分前に丸善で見かけて、表紙が印象的でそのうち読もうかと気になっていたのが Lauren Oliverの『Before I Fall』Before I Fall作者: Lauren Oliver出版社/メーカー: Hodder Paperback発売日: 2010/03/28メディア:…

『夕映え』

『夕映え』(川崎長太郎 河出書房新社)を読んだ。気になっていた作家で、帯にあった吉行淳之介との対談が良さそうだったので。巻末のその対談と、山田順子との付き合いに関する徳田家の親子喧嘩の様子などは面白い。ちらし寿司を作ろうかしら。

『白い家の少女』

『白い家の少女』The Little Girl Who Lives Down the Lane)(レアード・コーニグ Laird Koenig 加島祥造・訳 新潮社)を読んだ。昔TVで見てもう一度見たいなあと思っている映画(DVDで出ているようなので、できれば近々)の原作。ジョディ・フォスターがか…

最近読んだもの

『サバの夏が来た 大島弓子選集14』(朝日ソノラマ) 大島弓子はこの選集で読んで来た。この巻だけ欠けていたのだか、やっと揃った。普通の作品はぐずぐず泣いてしまう程好きだけど、著者の登場するエッセイはあまり興味がなくて、飼い猫の話だと思うと購買…

最近読んだ本

『マイラ』Myra Breckinridge(ゴア・ヴィダール Gore Vidal 永井淳・訳 早川書房) 随分前にすすめられたのを、やっと読む。テリー・サザーンみたい。わりと好き。『マイロン』も読みたい。映画もDVDが出たようなので、そちらもそのうち見たい。 『魔女の夢…

『昔日の客』

『昔日の客』(関口良雄 夏葉社) 以前読んだ『石神井書林日録』でちらっと名まえだけ憶えていた人の本が復刊されたというので買ってあったのを、やっと。ここに書かれている正宗白鳥が良い。署名した本を「僕は字が下手だがこれでいいかね」と言って手渡し…

最近読んだ本

『ハンバーガー殺人事件』So the Wind Won't Blow It All Away(リチャード・ブローティガン Richard Brautigan 松本淳・訳 晶文社) 読みたくて読みたくて買ったわりに大事にそのまま取ってあったのを思い出して。何をやっているのだろう。良い!! くすっ…

最近読んだ本

『遊女の生活』(中野栄三 雄山閣) 指切りって知らなかった。 『ふたりと三びきの長い旅』Feuerfreund(エリカ・リレッグ Erica Lillegg 矢川澄子・訳 学習研究社) 「みなしごの男の子ヒノトモ」(火の友?)が「悪童ののろいで顔をまっ黒にされ」、白く戻…

最近読んだ本

『作家の値段 『新宝島』の夢』(出久根達郎 講談社) 井伏鱒二のお宅に会いに行った話が良かった。 『治療島』Die Therapie(セバスチャン・フィツェック Sebastian Fitzek 赤根洋子・訳 柏書房) ものすごい勢いで楽しく読めるジェットコースターみたいな…

最近読んだ本

『触手』(小田仁二郎 深夜叢書社) 「触手」は以前から読むと良いといわれていたのでずっと読みたくて、少し前に入手したのでやっと。指のはらの紋々のうずまきの溝の間に自分の意識が溶けてしみ込んでいきそう。乗り物酔いのような酔い方をする文章。すご…

『The Easter Parade』

『The Easter Parade』(Richard Yates Vintage)を読み終えた。以前、どこかで山崎まどかが紹介しているのを読んで、そのうち読もうと思っていたものを、ちらっとみてみると、すごく読みやすそうな、ぐいぐい読み進めたくなる文章だったので。スラングも固…

1月に読んだ本

『政治少年死す 風流夢譚』(大江健三郎 深沢七郎) 地下出版のもの。何が問題かというと、この2人の作品を読むのはこれが初めてだということかも。深沢七郎の方は他の作品も読みたい。大江健三郎は「死者の奢り」を昔読みかけた記憶があるものの、読み終え…

『3月のライオン』5

『3月のライオン』5(羽海野チカ 白水社)を読んだ。読む時に手に取って帯を見て、「ラブストーリー」なのかと驚いた。お姉さんの下着姿にもドッキリ。読んでいると、へらへら顔がゆるんでしまう。うちもそういえば三姉妹で桜の下でお弁当食べたな、などと思…

『バブルの肖像』

『バブルの肖像』(都築響一 アスペクト)を読んだ。バブルの頃は少ないお小遣いをもらってつつましく暮らす学生だったので、派手な話はテレビや雑誌などで入って来るくらいだったと思う。「あーこんなの、あったあったー!」ということから、「イタタタタ」…

『蘆江怪談集』

『蘆江怪談集』(平山蘆江 ウェッジ文庫)を読み終えた。言葉の選び方とか艶っぽさとか調子だとか、読んでいてとても心地良い文章。何度も読み返したくなりそう。もし実際に呼ばれたら、話の盛り上がる前から隣りの人にしがみついてキャーキャー叫んで全員か…

『作家の食卓』

『作家の食卓』(コロナ・ブックス 平凡社)を久しぶりに眺める。200グラムのステーキを3枚、毎日食べるのも素敵だけれど、石川淳は、朝食のトーストにバターを羊羹のように分厚く切ってつけていた、パンより厚くないと満足しなかった、というところの方が、…

『荊の城』

『荊の城』上下 Fingersmith(サラ・ウォーターズ Sarah Waters 創元推理文庫)を読み終えた。友人が貸してくれたのを何年も本棚に立てたままにしてあるのに気付いて、読みかけたらあまりに面白くて一気に読んでしまった。頭痛がひどくて起きていられない日…